2014年01月25日

アランロベール・トラディション1986マグナムを堪能@元麻布エクアトゥール


幻のシャンパーニュ「アランロベール・キュベ・メニル・トラディション1986マグナム」


先日また、滅多に予約の取れない元麻布「エクアトゥール」に行ってきました。

この日は、3か月前から席と共に押さえてあった「アランロベール」を
飲むのがメインの目的でした。 

この作り手について、ご存じない方のために少し解説しておくと、
17世紀にル・メニル村にたどり着いてブドウ栽培を行ったノルマン貴族の
血筋を引く人物で、完璧主義者であり、シャンパーニュ生産者中で
最も特異な存在の一人です。 

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シャルドネに特化したRM(=レコルタン・マニピュラン)として老舗中の
老舗であり、東京の超一流レストランでも、RMでありながらオンリスト
されているところが多いと聞きます。

大手メゾンなどのような広告宣伝とは全く無縁で地味な存在なのですが、
ロバートパーカーJrやシャンパーニュの大家たちがそのクオリティを
見落とすわけが無く、早くから玄人筋にはとても評価されていました。 

と同時に、生産量が少ないため手に入りにくいシャンパーニュの
代名詞にもなっています。 

彼は特に出来の良い年にしか作りませんが、トラディションというのは、
その中でも特に一番搾りの果汁のみを使ったものです。 
そして、彼はその後シャンパーニュ造りをやめてしまったのか、
1990年ビンテージが最後になっています。

まだ存命のはずなのですが、いろいろな憶測が飛ぶと共に彼の
シャンパーニュはますます幻のシャンパーニュとしての存在感を
高めていく状態になっています。 

以前初めてこちらのお店にお邪魔した時(この時もブログにアップ
しましたが)に、たまたま友人がシェフに聞いたらこの86トラディション・
マグナムが「入荷した」とのことだったので、すかさず予約しておいた、
という経緯で、我々は今回、奇跡的にこの幻のシャンパーニュを
味わうことが出来たのでした。 

今回の主役はシャンパーニュなので、お店にお願いするお料理は
少し軽めのコースにして、チェイサーではないですが、有志で
サポートのワインを数本持ち込みました。これらがまた凄かった・・ 

料理とワインを順不同で以下レポートします。 

<スターター> 
なんと、ドンペリニヨン・ロゼ1995!! 
一部の人達からは「ピンドン」と呼ばれて、イメージはあまり
よろしくないシャンパーニュですが、私は素晴らしいと思っていますし、
会の主役を務めることもできるレベルの逸品です。 

・・・持ってきた奴が会の趣旨を勘違いしたか、とも思いましたが、
幹事の持参ワインだったので、主役のアランロベールに敬意を
表して持参したのでしょう。 

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飴色とサーモンピンクの間のとても深い色合い。
赤系ベリーを中心とした複雑なアロマ。
それも時間の経過と共にどんどん複雑味が増していきます。

味わいは、ベリーのとてもチャーミングなアタックでとっつきが良いだけでなく、
その後じわじわと複雑味のある味わいが広がって行きます。
コートドールの名醸畑のPNみたいなニュアンスがバックに感じられます。

例えていうと、知り合った女性が「ただの若いギャル系かと思いきや、
よく話してみたら十分に成熟した美女だった」といったような印象です。

20年近く経っているというのに、十分に果実味が残っていて若々しい!
美味しいです。

こんなのをスターターに飲めるなんて超幸せです。 


料理も相変わらず素晴らしいものでした。 

アミューズは、百合根のピュレにバフンウニ

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<早くも主役登場>

もうこの辺から、アランロベール様を抜栓してもらいました。 
それぞれ、料理やチェイサー役のワインと共に楽しみます。
 
マグナムを6人で飲めるので、1杯目は通常のシャンパーニュグラス、
2杯目はより大きなブルゴーニュグラスで・・何という贅沢でしょう・・。

この28歳のアランロベールのアロマの第一印象は、
爽やかで雑味が全く感じられない端正なシャルドネそのもののアロマ。
初夏の早朝に、整然と植林されたヒノキ林の小径を歩いている
ような感覚でした。

具体的に最初に感じられたのは、白い花と洋梨、蜂蜜、微かに
ヘーゼルナッツと鉱物的なニュアンスでした。

これが時間の経過と共にどんどん複雑に変化して行き、
ブランドブランとは思えないようなパワフルなアロマに変化しました。

そして、長らくアロマを楽しんだ後、口に含んだ味わいは、・・・
“言葉が出ないくらい”素晴らしいものでした。 

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会に集ったメンバーも、皆しばし無言になってアランロベールと
向き合っていました。 
ブランドブランの特徴は残しつつも、もはや別モノに昇華したような、
高貴で神々しささえも感じられる深い味わい。

参加した友人の一人が「出口の無い深い森の中を彷徨っているような
長い余韻」とFBにアップしていましたが、まさにその通りで、
香りの第一印象だった「整然と植林された林」からいきなり深い原生林
(私のイメージは屋久島の原生林)の中に迷い込んでしまったような
複雑で神秘的な味わいと余韻でした。 


<これまた秀逸な料理の数々>

オードブルは、ホタテ、ズワイガニ、バジル、黒トリュフを重ねたもの。
火入れが絶妙だからだと思いますが、ホタテの歯ごたえの感触が素晴らしい。

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どうやったらこんな絶妙な味わいが出てくるんでしょうか・・。 


<オードブルの2皿目>
リードボーとオマール海老のポワレ 
ソースはオマール海老のミソから作ったもの。 

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<魚料理>
ほうれん草、的鯛のロースト、つぶ貝、独活(ウド)、コブみかん 
コブみかんは、タイ料理の「トムヤムクン」スープに入れるハーブです。
ややエスニックなニュアンスもあって絶妙な味わいでした。 

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<肉料理>
熊本産馬肉のロースト 
脂身が少ないくせに柔らかく、下手な牛肉など比べ物にならない旨み
がある肉でした。 

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白は、無名のオーストラリアのシャルドネながら、ついこの間遊びに行った
メンバーの一人が道端でふと入ったワイナリーのもので、
そのあまりにクリアな味わいに感激して買ってきたというもの。 

これはほんとに美味しくて、シャサーニュの結構良いつくり手のものと
遜色無いと思えるほどの味わいでした。 

aIMG_0254.jpg

赤は、私が持ち込んだもので、ニュイサンの1er畑レショニョ2008で、
作り手はミュニュレ・ジブール
6年経っているとは思えないほどの
フレッシュな果実味をベースに、絶妙な酸とタンニンの完璧なバランスが
感じられたワインでした。 

<デザート>
写真撮り忘れてしまいましたが、これもまた紅茶のムースをベースとした
初めて味わう素晴らしいものでした。

デザートにあわせて最後に出されたワインは、なんと
Ch.ディケム1996 でした。
これも信じられないセレクトです。

皆どうしちゃったんでしょうか。



そんな、超贅沢な(お代も含め・笑)宴でしたが、一生のうちもう出会えない
かもしれないアランロベールを主役に、素晴らしい料理とワインと仲間に囲まれた
夢のような時間を過ごしました。

しばらくは節制する予定です(笑)。 


 エクアトゥール
 港区元麻布3−6−34 カーム元麻布2F 
 03-6447-2121



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posted by 煩悩爺 at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ワインと美食 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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