2018年08月05日

WSET Diploma チャレンジ記録 Unit 1(Essay)

数年間冬眠していたワイン資格WSET Level 4 Diplomaへのチャレンジを久しぶりに再開しました。


この資格はロンドンのWSET(Wines and Spirits Education Trust) という機関が認定する
国際資格で、昨年日本で11人もの大量認定者が出たと話題になったにも関わらず、
それでもまだ日本国内には36人しか取得者がいないという、
一般人が取れるワイン関連資格の最高峰とも言われています。

(この人数は未確認情報。今年も数名合格者が出たと聞いているので
40人くらいになっているかもしれません)

wset-logo.png


4年少し前にチャレンジ宣言をした直後に福岡転勤という環境変化に翻弄され(言い訳・・)、
unit2は取得したものの、その後しばらく途切れていました。

一昨年はシニアワインエキスパート、去年はJSA SAKEディプロマ(日本酒)を取得しましたので、
チャラチャラ遊びまくっていたわけではないんですが(笑)

さて、このWSET Diploma資格、unitとしては6つ、合計で8種類の関門をパスしないと
最終合格にならないもので、私は最初の関門unit2一つ取った状態で中断しておりました。

今回、運よくunit1の2つの関門を1発で通過することができましたので、
自分の備忘録とこれからチャレンジされる方々の参考になればと思って勉強法などをご報告します。


 ご注意!:今回、文字が多くチャラい記事ではありませんので、
      Diploma受験に興味のある方以外は読み飛ばしてください。


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1.Unit1とはどんな試験なのか?


サブタイトルには「Global business of alcoholic beverages(世界のアルコール飲料ビジネス)
となっていて、テイスティングはなく、論文(Essay)試験を2つ合格しなければなりません。

関門は2つあって、試験会場で受験するもの”Closed Book Case study”と、出されたテーマに関する
論文を書いて提出する ”Course work assignment”に分かれます。

いずれもテーマが事前にWeb上にリリースされるので、ポイントを絞って勉強できる、と言えば
簡単そうに聞こえるのですが、なかなか高い山であることは間違いありません。


(1)Closed Book Case Study(試験会場で受験するもの、以下、”Case Study” と表記)


約1か月前にWeb上にテーマ(出題のポイント)がリリースされ、試験当日はそのテーマに
関連した問題が出題されます。受験生は、1か月間そのテーマに関する勉強を進めて本番に臨みます。

試験時間は75分で、テーマに関する論述問題が3問出題されます。
解答用紙は、上部に受験番号を書く欄と、裏表に横罫の入ったA4の白紙が5−6枚配布されます。

→ 長文を書けばよいということではありませんが、3問合わせて最低5ページ以上は書く必要があると
  一般的には言われています。

(2)Coursework Assignment (自宅で論文を書いて提出するもの)

提出期限の日が決められており、その数か月前にテーマがWeb上にリリースされます。
受験生は、自宅でそのテーマに関する論文を作成して、期限までに印刷して郵送などで提出します。

→ 時間があるので長大な論文を書けばいいというわけではなく、字数制限(A4ペーパーで
  9枚くらいでした)があるのでいかに効率よくテーマについて記述するか、ということが
  評価のポイントのようです。

この形式であれば、自分で書かなくても、誰かに書いてもらうこともできてしまい、
実際に中国などではそういった不正も横行していたとの噂を耳にしましたが、そんなことをやっても
結局は自分のためになりませんし、だいたい(1) Case StudyをPassしなかったら
永遠にDiplomaにはなれないのですから、無駄だと思います。

なお、出題やテーマなどは、Diploma受験生としてWSETに登録した人だけが見ることのできる
WSET のGlobal Campus というサイトで公開されます。

(3)私が受験した今回の問題

今回は、Case study(試験会場で受験するもの)が「南アフリカのワイン業界」、
Course work assignment(提出するもの)が「コニャック」についてのテーマでした。

Case studyについては、テーマと学習のポイントが数行箇条書きで記載されます。
今回は、南アフリカ・ワイン産業の歴史について、現在までの成長の過程と特徴が比喩的な表現で
書かれていました。(ex.南アフリカは未だに、街中をライオンが歩いていると思われている、等)

そのテーマに対して本試験の時に出題された問題は以下のようなものでした。
(確認しようと思ってWSETのウェブサイトを見たところ、既に新しい6月の問題が掲載されており、
私が受験した時の問題は記憶ベースになりますが、ほぼこんな感じの問題でした)

@南アのワイン業界について歴史的にどのような過程を経て成長してきたか
A現在の世界のワインマーケットにおける南アワインのポジションと特徴
B南アのワインが更に拡販できるようになるためには何が必要と思うか

Coursework Assignmentの出題テーマについては、短く「コニャック、過去、現在、未来」でした。


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2.勉強法

私が実践した方法が正しいとは思いませんが、「お情け」かつギリギリであっても
何とか通過できたので、間違ってはいなかったと思います。
良かったら参考にしてください。

(1)リサーチ

まずは、過去にワイン関係の勉強で使ってきたいろいろなテキストや書物(JSAの教本や
WSET Level3のテキストなど)のテーマに関連する項目ページを読み返して、全体の概略をつかむ。
同時に出題者が好みそうなトピックについては書き出しておく

出題テーマの箇条書きの中からいくつかのキーワードを抜き出して、googleで検索し、
関連サイトで役立ちそうなページを片っ端からブックマークし、主要サイトはコンテンツテキストを
コピーしてワードファイルを作成しておく。
目ぼしいサイトは片っ端から印刷する。
(これには相当時間をかけました)

(2)予想問題作成

過去問は直近のものがWSETのサイト”Global Campus” で公開されていますので、それを眺めつつ、
どんな問題が出そうか予想します。

(なお、WSETが公開するのは問題と全世界の受験生が作成した中から選ばれた「優秀答案」のみで、
WSET本部が「模範解答」を発表することはありません。そういったところが、日本の受験生には
どうもしっくりこないんですが・・)

予想問題を数問作成したら、今度はその問題に対する答案を、リサーチして貯めておいたデータを
利用して作成します。
(その答案が正しいのかどうか、全く自信はありませんが、とにかくやるしかないので)

(3)論点ブロック作成

(2)で作成した答案をそれぞれ丸暗記することは不可能なので、答案の中から主要トピックを選んで
短文にまとめ「論点ブロック」を作成しました。といっても覚える量には限界があるので、
20個くらいでしょうか。

英語ネイティブではない私は、今までの人生で語学の勉強は「とにかく構文を覚えること」で
乗り切ってきましたので、今回もとにかくひたすら「論点ブロックの暗記」に集中しました。

(4)暗記

作成した論点ブロックを通勤電車の中で何度も読んで暗記するように努めながら、
朝早く起きてそらで書き出すように反復練習しました。
(しかし、これがなかなかうまく書けない・・)

75分で5枚以上英文を書くためには、構成などを考える時間を10分取ったとしても、
概ね12分でA4ペーパー1枚書かなければならないことになりますから、考えながら書いていると
絶対に埋められません。

だから、文章の頭は考えながらでも、書き始めたら勢いでガーっと書けるくらいの癖を
つける必要がありました。
(日本語でもA4用紙に5枚書こうと思うと結構大変です)

_AM_0032koshu.jpg


(5)英語の壁

私はそれほど英語が得意ではないので、物事を覚えるのに最初から最後まで英語で通すのは厳しい。
なので、Googleの翻訳サイトにはかなりお世話になりました。

ご存知の方も多いと思いますが、念のためURLを貼っておきますのでご活用ください。

キーワードで検索したウェブサイトのポイント部分をテキストコピーして、
翻訳サイトの翻訳したい原文を入れる枠にペーストすると、
ものの2−3秒で日本語が横に表示されます。

ワインの世界は専門用語が多いので変な日本語になりますが、それでも昔の翻訳ソフトに比べたら
素晴らしい精度だと思います。

なお、注意点ではないですが、1回の翻訳の上限が英語の場合、5000ワードですから、
あまり長文を入れてもオーバーした分は翻訳してくれません。

ともかく、私は予想問題の答案を作る時も論点ブロックを作る時も、
Googleさんには本当にお世話になりました。足を向けて寝れません(笑)


3.試験本番にて

自宅で論文を書いて提出するCourse work assignment は何度も推敲する余裕があるので、
特にコメントはありませんが、構成だけには注意した方がいいと思います。
(基本的に、Diplomaを受験する方々は、少なくともLevel 3を通過している方々なので、釈迦に説法ですが)

で、試験会場で受験するCase study は、勉強も大変でしたが本番もやっぱり大変でした。
予想通り、時間との勝負になりましたし、一生懸命覚えた論点ブロックが出てこない・・・
固有名詞や年号を自信をもって書けない、といった状態になります。

直前まで記憶していたキーワードや数字が、試験官の「始めてください」の掛け声とともに、
どんどん消えていく感覚。。。自分が呆老人になったのではないかと錯覚を起こすくらいです(汗)

ちなみに、筆記用具は多分受験生の使っているボールペンの中で最もシェアが高いと言われている
「PILOTさんのフリクションペン0.7mmブルーブラック」を使っていました。
これは、なんと専用のラバー消しゴムを使うと文字が消せる優れ物で、WSET事務局でも
試験での使用を認めているそうです。

消せるボールペンという特徴に惹かれて使っていたのですが、
最初は間違いを綺麗に消して書き直していたのが、
途中から余裕がなくなって消さずに二重線を引いて書き直してました(笑)。


              

そんなこんなで、"Unit 3 に次ぐ難関" といわれているUnit 1をPassできたので
自分でも驚いていますが、この調子で残るユニットと最難関のUnit 3にチャレンジします。

今回痛感したのは、やはり覚えることは年齢が若い方が有利だということです。

Diplomaはまずベースに圧倒的な知識量が必要で、それに理論を乗っけていく必要がありますが、
歳を取るごとにベースとなる情報を記憶の中に定着化する力が厳しくなっていくように感じます。
今回、特に焦りを感じましたので、早いうちに集中してやっていこうと思います。

また節目ごとに報告します(いつになるかわかりませんが(笑)。



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posted by 煩悩爺 at 10:10| Comment(0) | ワインの勉強 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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